今日は、予報どおり暖かい一日となりましたね。日中はコート要らずでした。
今回は、タスクスケジューラの利用用途とリスク、そしてWindows Server 2003のタスクスケジューラからの移行について改めて書きたいと思います。
個人的な見解ではありますが、タスクスケジューラはもともとMicrosoft関連ソフトウェアのバックグラウンド処理を自動処理させることを目的として作られたものだと認識しています。
時刻指定や一定間隔での起動が基本であり、ログインしているか否か、ログインしたときなどのタイミングが用意されています。このタスクスケジューラの仕組みを利用して、Microsoft社以外のソフトウェアでも、定期的に自身のソフトウェア・アップデート・チェックを行うことに利用していたりしますね。
このように、Microsoftがタスクスケジューラを一般向けに提供するにあたっての想定としては、あくまで時刻をトリガーとしたバックアップなど、単純利用を考えているということです。
そして現在では、タスクスケジューラがWindows標準で提供されており、すぐに利用できるという点から、多くの企業で利用されています。
しかしながら、元々の設計思想の範囲を超えた利用が行われているケースも多く見受けら、結果として、次の様なリスクを伴っての利用となっていると考えます。
タスクスケジューラの過剰業務利用におけるリスク
- 証跡ログが残らない
Windows Server 2003のタスクスケジューラは、実行ログを記録するファイルサイズが32Kbytesに制限されています。このため、
すぐに上書きされてしまい過去にさかのぼって実績を確認することが出来ず、業務を実行していることを考えると監査証跡の観点でリスクがあると言えます。 - タスクの状況を俯瞰して確認出来ない
登録したタスクで、今日予定されているタスクは何であるか、正しく実行されているのか、異常は発生していないかなどの状況を知りたい場合、個々のコンピュータにログインして確認する必要があります。俯瞰的に全体を見ることが出来ないため、異常発生の検出が遅れるといったリスクを抱えていると言えます。 - 実行トリガーが時刻に限定されている